人形(パペット)を作ってみよう④細かい削り加工
前回、ざっくりとした形状まで削りました。ここからは細部の加工です。
つまり、目、口、腹部の丸み、手足や耳の取り付け位置などを仕上げていきます。
ただし、顔や体型に表情をつけすぎるのは、おすすめしません。極端に笑った顔や、
誇張しすぎた体型などは、見る側のイメージを固定してしまうからです。
全体、左右、ブロックのバランスを見て削っては下書き、また削っての繰り返しです。
「一度に削り過ぎないこと」が大切です。今回は刃物の跡を残した仕上がりにする為、
サンドペーパーは使いません。
ハムスターの造形では、「目玉の飛び出し具合」が全体の印象を決めてしまいます。
こぼれ落ちそうで、しっかりこちらを見ている、そんな仕上がりを目指しましょう。
今回はオニキスの4mmビーズを、はめ込んでいます。鉛筆書きで位置を決め、水を塗って割れを防ぎつつ、U字型をした細身の彫刻刀で少しずつ穴を掘っていきます。
両方を浅く掘って位置が確定したら、片方を仕上げ位置まで彫りこみ、それに合わせて
もう一方を仕上げます。目玉をはめ、簡単に取れない程度のクリアランスを狙います。
両目の眼窩を加工したら、目玉を外して一晩乾かします。再度はめてみて納得出来れば
接着します。通常の木工ボンドに「木材の粉末」を1対1くらいで良く混ぜて眼窩に詰め、目玉をゆっくり押しこみます。はみ出た接着剤は、濡れた布などで拭き取ります。
「木材の粉末」とは、木をノコギリで切った際にでる粉や、金属やすりで木を削ったときの粉のこと。木工ボンドと混ぜることで、パテのような効果が生まれます。