加工④ 粘土でボディーをつくります (その2)
「スポンジケーキに、生クリームを塗る」これがもし、
「生クリームの上に生クリームを塗る」だったら、綺麗な形を作るのは
極めて難しい事でしょう。少しでも硬いモノに盛る方が、格段にラクです。
(その1)で出来た土台に、粘土を盛って完成形に近づけていきしょう。
少し硬くなって、盛り易くなっています。図面のデッサンと照合してみます。
タイヤホールで図面と合わせると、肉盛りの見当がつけ易くなります。
写真では、実車の比率で高さを算出していますが、もう少し平たく低くする予定。
粘土を盛りたい部分に水を塗り、指で軽くこすってヌルヌルさせてから
しっかり付けましょう。 粉っぽく乾いていると、うまく付きません。
盛っていく順番は・・・
①フロントの特徴的部分
・・・まさにクルマの「顔」です。これがあれば、全体のイメージが掴みやすく
なります。この段階では、大雑把な仕上がりで充分。
(ライトの丸は、ハンコのキャップとボールペンの軸で付けました。)
②リアの特徴的部分
・・・フロントと比較して「大きいか、小さいか、上がるか、下がるか」を考え、
位置、形状を決定。上から見て、左右でズレが生じないよう注意します。
③フロントとリアの自然なつながり
・・・クルマの中心部の加工です。ドア、屋根 、ボンネットあたりですが、
「クルマの体型」を決める大事な部分です。フロントからのラインは
水平でよいのか?左右がきちんと同じ高さになっているか?
乾いてくれば、軟らかい鉛筆で書き込むことも出来ます。
さらに削るべき、盛るべき所に印をつけて「加工もれ」を防ぎます。
ここで上下左右のバランスを修正しないと、着色してもごまかせません。
先につくった簡易ハイトゲージを使ったり、様々な角度、距離から
眺めたりして確かめましょう。
慌てる必要はありません。納得がいくまで何度も確認して、修正して
自分のイメージに近づけていきましょう。何度も言いますが・・・
盛って、乾かして、削って の繰り返しです。